JAJAA75 October   2025 AM62L , AM62P , AM67 , AM68 , AM69 , TDA4VM

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1VTM モジュール
    1. 1.1 VTM モジュールの説明
    2. 1.2 VTM の動作原理および使用方法
  5. 2TI プロセッサのハードウェア温度保護
    1. 2.1 VTM の過熱保護スレッショルド
    2. 2.2 最高ハードウェア温度保護
  6. 3ソフトウェア温度保護戦略
    1. 3.1 オプションのソフトウェア温度保護対策
    2. 3.2 Linux 温度保護ロジック
    3. 3.3 Linux で未使用のコアを無効化する
  7. 4まとめ
  8. 5参考資料

ソフトウェア温度保護戦略

VTM モジュールは、主に SOC 全体の温度を管理するハードウェアモジュールです。VTM モジュールには、最高温度に対するハードウェア保護機能、柔軟な温度保護スレッショルド、そしてユーザー設定可能な設計のための過熱保護割り込みが搭載されていますが、ハードウェアベースの温度保護には限界があります。最高温度に達した際に SOC クロックを停止する以外に、ハードウェアモジュールは周波数低下などの他の熱保護対策を直接制御することはできません。さらに、テキサス インスツルメンツのプロセッサは、マルチコア・ヘテロジニアス・アーキテクチャであり、プロセッサモデルごとに温度センサの数や推奨動作温度が異なるため、VTM の温度保護スレッショルドはデフォルトで 0 に設定されています。つまり、最高温度保護のみがデフォルトで有効になっています。その他の温度保護の割り込みには、システム要件に基づいてユーザーを構成する必要があります。したがって、VTM モジュールには現在、SOC の停止以外の温度保護戦略はありません。補足として、ソフトウェアレベルの温度保護戦略を追加しました。ソフトウェアは VTM モジュールを通じて温度値を取得し、対応する割り込みまたはフラグを生成して、システムが周波数を下げる、高負荷の動作を停止する、システム負荷を下げるなどの対策を講じられるようにします。これは、システムの機能安全にとって不可欠です。