JAJA892 June   2025 LM339 , LM393 , LMH7322 , TL331 , TLV1812 , TLV1871 , TLV1872 , TLV3601 , TLV3604

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2出力タイプ
    1. 2.1 オープンコレクタまたはオープンドレイン
      1. 2.1.1 オープンコレクタまたはオープンエミッタの出力を選択可能
    2. 2.2 プッシュプル
      1. 2.2.1 個別電源を使用したプッシュプル
    3. 2.3 差動
      1. 2.3.1 差動プッシュプル
      2. 2.3.2 ECL、RSECL、PECL、RSPECL、LVPECL
      3. 2.3.3 低電圧差動信号伝送
      4. 2.3.4 電流モードロジック
  6. 3まとめ
  7. 4参考資料

プッシュプル

プッシュプル (別名トーテムポール) 出力は、正と負の両方の出力デバイスで構成されており、出力の電流はシンクとソースの両方を供給できます。出力の電流をソースにできるため、プルアップ抵抗は不要です。通常、High および Low 出力電圧はコンパレータの V+ および V- 電源と等しくなります。

 プッシュプル出力段図 2-7 プッシュプル出力段

高速デバイス (100ns 未満) は、高速エッジに対称的な立ち上がり時間と立ち下がり時間が必要なため、主にプッシュプル出力を使用します。プッシュプル出力で負荷容量を直接充電および放電できるため、立ち上がり時間はプルアップ抵抗や負荷容量に依存しなくなり、パルスエッジがより高速でまっすぐになります。

プッシュプル出力は、マイクロデバイスとナノパワーデバイスでも使用され、プルアップ抵抗で電力を浪費しないように設計されています。

表 3-1 に、プッシュプル出力デバイスの一覧を示します。

表 2-3 プッシュプル出力の利点と欠点
利点

欠点

  • 出力のシンクおよびソース電流
  • プルアップ抵抗が不要 - 電力を節約
  • 対称立ち上がりおよび立ち下がり時間
  • 出力が High または Low のときに追加電流なし。
  • 出力を互いに接続できない
  • 出力電圧のスイングが電源電圧と同じ