JAJSOE6C June 2022 – April 2025 ADC12DJ5200-SP
PRODUCTION DATA
アナログ電圧をデジタル値に変換した後、デジタル化されたサンプルを JESD204C インターフェイス ブロック (DDC バイパス) に直接送信するか、周波数変換とデシメーションの目的でデジタル ダウン コンバータ (DDC) ブロックに送信します。DDC ブロックは、デュアル チャネル モードとシングル チャネル モードの両方で使用できます。周波数変換とデシメーションにより、特定の周波数帯域を選択でき、データ インターフェイス経由で送信されるデータの量を低減できます。DDC はまず、数値制御発振器 (NCO) を局部発振器 (LO) として使用して動作する複素ミキシングを実行することにより、目的の帯域を複素ベースバンド (0Hz) に混合します。次に DDC はベースバンド信号をフィルタ処理して、不要な周波数画像と、エイリアスとなる可能性のある信号を除去します。最後にデータをデシメーション (ダウン サンプル) して、データレートを下げます。フィルタリングとデシメーションの操作は、実際にはデバイスで 1 回の動作で実行されることに注意してください。DDC は、デジタル処理によって ADC のノイズ スペクトル密度 (NSD) 性能が低下しないように十分な精度で設計されています。図 6-8 にデュアル チャネル モードのデバイスの DDC ブロックを、図 6-9 にシングル チャネル モードのデバイスの DDC ブロックを示します。デュアル チャネル モードでは、DIG_BIND_x SPI レジスタを使用して、各 DDC の入力データを ADC チャネル A または ADC チャネル B から供給するように選択できます。チャネル B は、DIG_BIND_B で選択された入力データと同じ構造を持ち、NCO 選択マルチプレクサはピン NCOB[1:0] または CSELB[1:0] で制御されます。シングル チャネル モードでは、1 つの DDC のみを使用できます。
図 6-8 デュアル チャネル モードでのデジタル ダウン コンバージョン ブロック
図 6-9 シングル チャネル モードでのデジタル ダウン コンバージョン ブロック