JAJSW60A March 2025 – August 2025 DRV8263-Q1
PRODUCTION DATA
このデバイスには、電流センスとダイ温度測定用の出力(IPROPI ピン)があります。この情報は、OUTx の負荷の状態または制御あるいは、ダイの温度を確認するためにも使用できます。これらの統合機能により、複数の外部センス抵抗やセンス回路が不要になり、システム サイズ、コスト、複雑さを削減できます。
このデバイスは、シャントレスのハイサイド電流ミラー トポロジを使用して負荷電流を検出します。この方法により、デバイスが完全にオン ON (リニア モード) になったときにのみ、VM → OUTx → 負荷という経路でハイサイド FET を介して流れる単方向のハイサイド電流を検出できるようになります。
比例電圧 VIPROPI を生成するには、外付け抵抗 (RIPROPI) を介して IPROPI ピンをグランドに接続する必要があります。これにより、A/D コンバータ (ADC) を使って、RIPROPI 抵抗両端の電圧降下として負荷電流を測定できます。RIPROPI 抵抗は、すべてのコントローラ ADC を利用できるように、そのアプリケーションの負荷電流の期待値に基づいて値を調整できます。
ISEL ビットの設定に応じて、IPROPI ピンはダイ温度のアナログ電流表現を出力することもできます。これはテストと評価に使用することを意図していますが、デバイスの実行時に使用することはできません。
| インターフェイス |
S_MODE |
モード |
ISEL |
IPROPI |
| SPI |
00b、10b、11b |
PH/EN または PWM、フルブリッジ モード |
11b |
(IHS1 + IHS2) x AIPROPI |
| 00b | ダイ温度の読み出し値 | |||
|
01b |
独立したハーフブリッジ モード |
11b | (IHS1 + IHS2) x AIPROPI | |
| 10b | IHS2 x AIPROPI | |||
| 01b | IHS1 x AIPROPI | |||
| 00b | ダイ温度の読み出し値 | |||
| HW | 該当なし |
PH/EN または PWM(フルブリッジ モード)または独立ハーフブリッジ モード |
該当なし | (IHS1 + IHS2) x AIPROPI |
IPROPI 出力がダイの温度読み出し用に構成されている場合、デバイスは、次の式に従って電流を出力します。
電流(μA)= 3.00 *(温度 °C)+ 863
この式は、-40°C と 185°C の間の温度に対して有効です。たとえば、ダイ温度が 85°C、ダイ温度の読み出し値として ISEL を選択した場合、IPROPI ピンからの電流は 1.118mA になります。