注:
- EEPROM 書き込みは、デバイスがアイドル状態またはフォルト状態 (モーターがデバイスによって駆動されていない) のときのみ発行できます。すべての電源レール (AVDD、FB_BK、DVDD) をデータシートの仕様範囲内に維持し、いずれかの UVLO 条件によって EEPROM 書き込みが中断されないようにするために、EEPROM 書き込みプロセス全体を通じて VM は ≥ 6V とする必要があります。
- エージングおよび書き込みサイクル数に制限 (TJ = 85℃で 20000 回の書き込みサイクル) があるので、起動 / ウェークアップするたびに EEPROM へ書き込みを行うことは推奨しません。レジスタの設定を繰り返し変更することは、シャドウ / RAM レジスタ (0x000080~0x0000AE) で可能です。EEPROM に書き込む必要があるのはデフォルト構成のみです (最初の電源投入時)。
MCF8316D-Q1 での EEPROM 書き込み手順を次に示します。
- ISD およびリバース ドライブ設定 (再同期イネーブル、リバース ドライブ イネーブル、停止検出スレッショルド、リバース ドライブ ハンドオフ スレッショルドなど) をレジスタ 0x000080 (ISD_CONFIG) に書き込みます。
- リバース ドライブおよびアクティブ ブレーキ設定 (リバース ドライブ開ループ加速度、アクティブ ブレーキ電流制限、Kp、Ki の値など) をレジスタ 0x000082 (REV_DRIVE_CONFIG) に書き込みます。
- モーター起動設定 (起動方法、IPD パラメータ、アライン パラメータなど) をレジスタ 0x000084 (MOTOR_STARTUP1) に書き込みます。
- モーター起動設定 (開ループ加速度、開ループ電流制限、最初のサイクルの周波数など) をレジスタ 0x000086 (MOTOR_STARTUP2) に書き込みます。
- モーター制御設定 (閉ループ加速度、過変調イネーブル、PWM 周波数、FG 信号パラメータなど) をレジスタ 0x000088 (CLOSED_LOOP1) に書き込みます。
- モーター制御設定 (モーター巻線抵抗およびインダクタンス、モーター停止オプション、ブレーキ速度スレッショルドなど) をレジスタ 0x00008A (CLOSED_LOOP2) に書き込みます。
- モーター制御設定 (モーター BEMF 定数、電流ループ Kp、Ki など) をレジスタ 0x00008C (CLOSED_LOOP3) に書き込みます。
- モーター制御設定 (速度ループ Kp、Ki、最大速度など) をレジスタ 0x00008E (CLOSED_LOOP4) に書き込みます。
- フォルト制御設定 (ソフトウェアおよびハードウェア電流制限、ロック電流制限値および動作、リトライ時間など) をレジスタ 0x000090 (FAULT_CONFIG1) に書き込みます。
- フォルト制御設定 (ハードウェア電流制限動作、OV/UV 制限値および動作、異常速度レベル、モーターなしスレッショルドなど) をレジスタ 0x000092 (FAULT_CONFIG2) に書き込みます。
- 速度プロファイル設定 (プロファイル タイプ、デューティ サイクル、速度クランプ レベル、デューティ サイクル クランプ レベルなど) をレジスタ 0x000094~0x00009E (SPEED_PROFILES1~6) に書き込みます。
- その他の設定 (ISD 実行時間およびタイムアウト、MPET パラメータなど) をレジスタ 0x0000A0 (INT_ALGO_1) に書き込みます。
- その他の設定 (追加の MPET パラメータ、IPD 高分解能イネーブル、アクティブ ブレーキ電流スルーレート、閉ループ低加速など) をレジスタ 0x0000A2 (INT_ALGO_2) に書き込みます。
- ピン設定 (速度入力モード (アナログまたは PWM)、BRAKE ピン モードなど) をレジスタ 0x0000A4 (PIN_CONFIG1) に書き込みます。
- デバイス設定 (DAC/SOX、I2C ターゲット アドレス、動的 CSA ゲイン イネーブル、動的電圧ゲイン イネーブル、クロック ソース選択、速度範囲選択など) をレジスタ 0x0000A6 および 0x0000A8 (DEVICE_CONFIG1 と DEVICE_CONFIG2) に書き込みます。
- ペリフェラル設定 (デッドタイム、バス電流制限、DIR 入力、SSM イネーブルなど) をレジスタ 0x0000AA (PERI_CONFIG1) に書き込みます。
- ゲート ドライバ設定 (スルーレート、CSA ゲイン、OCP レベル、モード、OVP イネーブル、レベル、降圧電圧レベル、降圧電流制限など) をレジスタ 0x0000AC および 0x0000AE (GD_CONFIG1 と GD_CONFIG2) に書き込みます。
- シャドウ / RAM レジスタ (0x000080~0x0000AE) の値を EEPROM に書き込むには、レジスタ 0x0000EA に 0x8A500000 を書き込みます。
- EEPROM 書き込み動作が完了するまで、750ms の間待ちます。
- 750ms 後に 0x0000EA レジスタを読み取って、0x0 にリセットされていることを確認します。これにより、EEPROM 書き込みプロセスが正常に完了したことが確認できます。
ステップ 1~17 は、変更する必要があるレジスタ / パラメータに基づいて選択的に実行できます。必要な値を使ってすべてのシャドウ / RAM レジスタを更新した後、シャドウ / RAM レジスタの内容を EEPROM に書き込むために、ステップ 18~20 を実行する必要があります。