JAJUA42B March   2025  – November 2025 THS3470

 

  1.   1
  2.   説明
  3.   特長
  4.   4
  5. 1評価基板の概要
    1. 1.1 はじめに
    2. 1.2 キットの内容
    3. 1.3 仕様
    4. 1.4 製品情報
  6. 2構成の詳細
    1. 2.1 ヒート シンクの使用
    2. 2.2 電源接続
    3. 2.3 入力接続と出力接続
    4. 2.4 出力電流制限
    5. 2.5 電力制御モード
    6. 2.6 ダイ温度および出力電流の読取り
  7. 3クイック スタート手順
    1. 3.1 基本評価に必要な機器
    2. 3.2 標準的な AC または DC 評価の手順
    3. 3.3 複数の電源の使用
    4. 3.4 TI 評価セットアップ画像
  8. 4ハードウェア設計ファイル
    1. 4.1 回路図
    2. 4.2 PCB のレイアウト
    3. 4.3 部品表 (BOM)
  9. 5追加情報
    1. 5.1 商標
  10. 6Revision History

出力電流制限

THS3470 には、シンクおよびソース両方向の出力電流制限機能が搭載されています。電流リミット値は、ISRC_LIMIT (ピン 28) および ISINK_LIMIT (ピン 7) に接続された抵抗によって設定されます。EVM のデフォルト構成では、固定抵抗とポテンショメータを組み合わせて電流リミットを調整できるようになっており、必要に応じて総リミット範囲を変更することも可能です。表 2-1 では、EVM 上の抵抗を用いて電流リミットを正しく設定するための関係式が示されています。

表 2-1 THS3470 電流制限の設定
電流制限ピン番号電流制限式EVM 抵抗器
ソース28ILIMIT = [(VSMID – VEE) / RISRC] × 2048RISRC = R17 + R18 + R22
シンク7ILIMIT = [(VCC – VSMID) / RISNK] × 2048RISNK = R27 + R28 + R31

ポテンショメータを使用せずに、ジャンパ J10 および J11 を用いて電流リミット端子を抵抗に直結することで、異なる値の切り替えを簡単に行うこともできます。この方法を使用する場合は、R18 および R28 を取り外す必要があります。

電流制限機能は、ソース リミットの場合はピン 3 を Low に、シンク リミットの場合はピン 4 を Low に設定することで有効になります。EVM には、電流リミット有効化機能を制御するためのスイッチ S1 および S2 が搭載されています。これらのスイッチは、GND に設定するとリミットを有効化し、VDD に設定するとリミットを無効化します。また、過電流のソースおよびシンク フラグ電圧に接続することで、フラグがトリップした際に自動的に電流リミットを有効化することも可能です。