JAJY149B September   2024  – January 2025 DP83TC817S-Q1 , DRA821U-Q1 , DRV81602-Q1 , DRV81620-Q1 , DRV8163-Q1 , DRV8245-Q1 , TCAN1043A-Q1 , TCAN3404-Q1 , TCAN3414 , TPS2HCS10-Q1

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   概要
  4.   はじめに
  5.   ドメインベースの自動車とソフトウェア定義自動車
  6.   ソフトウェア定義自動車を実現するためのハードウェア抽象化レイヤ
  7.   ソフトウェア定義自動車が実現する新しいテクノロジー
  8.   ワイヤレス ソフトウェア アップデート プロセス
  9.   ソフトウェア定義自動車とゾーン アーキテクチャに関する多様なアプローチ
  10.   まとめ

ソフトウェア定義自動車を実現するためのハードウェア抽象化レイヤ

車両内のソフトウェアからハードウェアをデカップリングするには、さまざまな抽象化レイヤが必要です。標準化された API (アプリケーション プログラミング インターフェイス) を使用すると、さまざまな抽象化レイヤ間の通信が可能になり、アプリケーションのソース コードを複数の分散型 ECU で再利用できます。最も低い抽象化レベルは、マイコン抽象化レイヤ (MCAL) です。

MCAL は、SDV で重要な役割を果たすものであり、基盤となるハードウェア ペリフェラルの複雑さを抽象化する API を提供しています。また、タイマ、ADC、イーサネット サブシステム、上位レベルのソフトウェア層を含む TDA4VH-Q1 プロセッサのような集中型コンピューティング SoC に統合されているハードウェア間のブリッジとして機能します。MCAL により、特定のハードウェアの詳細に縛られることなく、アプリケーション ソフトウェアがハードウェアとの対話型動作を保証できます。この抽象化は、さまざまな自動車プラットフォーム間でソフトウェアの移植性を実現するために不可欠です。その結果、OEM は、複数のモデルや派生版にまたがるソフトウェア コンポーネントを最小限の変更で再利用できます。

上位レベルのソフトウェアと MCAL 間でインターフェイスするために、ECU 抽象化レイヤ (ECUAL) があります。ECUAL を使用すると、マイコンや周辺装置 (CAN トランシーバ、イーサネット PHY、SerDes デバイスなど) を含む利用可能なすべての ECU ハードウェアが、標準化された API を使用して上位レベルのソフトウェアにアクセスできます。