JAJSHA5B May   2019  – January 2021 DS90UH941AS-Q1

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. 概要 (続き)
  6. ピン構成と機能
    1.     ピン機能
  7. 仕様
    1. 7.1 絶対最大定格
    2. 7.2 ESD 定格
    3. 7.3 推奨動作条件
    4. 7.4 熱に関する情報
    5. 7.5 DC 電気的特性
    6. 7.6 AC 電気的特性
    7. 7.7 外部クロック基準の推奨タイミング
    8. 7.8 シリアル制御バスの推奨タイミング
    9. 7.9 タイミング図
  8. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1  DSI レシーバ
        1. 8.3.1.1 DSI の動作モード
          1. 8.3.1.1.1 高速モード
          2. 8.3.1.1.2 25
          3. 8.3.1.1.3 グローバル動作タイミング・パラメータ
        2. 8.3.1.2 THS-SKIP の設定
        3. 8.3.1.3 DSI エラーおよびステータス
          1. 8.3.1.3.1 DSI/DPHY のエラー検出および報告
          2. 8.3.1.3.2 DSI プロトコル・エラー検出
          3. 8.3.1.3.3 DSI エラー報告
          4. 8.3.1.3.4 DSI エラー・カウンタ
          5. 8.3.1.3.5 DSI - FPD-Link III バッファのエラー
        4. 8.3.1.4 サポートされる DSI ビデオ形式
      2. 8.3.2  高速フォワード・チャネル・データ転送
      3. 8.3.3  バック・チャネル・データ転送
      4. 8.3.4  FPD-Link III ポート・レジスタ・アクセス
      5. 8.3.5  ビデオ制御信号
      6. 8.3.6  パワーダウン・ピン (PDB)
      7. 8.3.7  シリアル・リンク・フォルトの検出
      8. 8.3.8  割り込みサポート
        1. 8.3.8.1 割り込みピン (INTB)
        2. 8.3.8.2 リモート割り込みピン (REM_INTB)
      9. 8.3.9  GPIO サポート
        1. 8.3.9.1 GPIO[3:0] の設定
        2. 8.3.9.2 バック・チャネルの設定
        3. 8.3.9.3 GPIO_REG[8:5] の設定
      10. 8.3.10 SPI 通信
        1. 8.3.10.1 SPI モードの設定
        2. 8.3.10.2 フォワード・チャネル SPI の動作
        3. 8.3.10.3 リバース・チャネル SPI の動作
      11. 8.3.11 オーディオ・モード
        1. 8.3.11.1 I2S オーディオ・インターフェイス
          1. 8.3.11.1.1 I2S 伝送モード
          2. 8.3.11.1.2 I2S リピータ
          3. 8.3.11.1.3 スプリッタおよびレプリケート・モードでのオーディオ
        2. 8.3.11.2 TDM オーディオ・インターフェイス
      12. 8.3.12 HDCP
        1. 8.3.12.1 HDCP I2S オーディオ暗号化
      13. 8.3.13 組み込みセルフ・テスト (BIST)
        1. 8.3.13.1 BIST の構成と状態
        2. 8.3.13.2 フォワード・チャネルおよびバックワード・チャネルのエラー・チェック
      14. 8.3.14 内部パターン生成
        1. 8.3.14.1 パターンの選択肢
        2. 8.3.14.2 カラー・モード
        3. 8.3.14.3 ビデオ・タイミング・モード
        4. 8.3.14.4 外部タイミング
        5. 8.3.14.5 パターン反転
        6. 8.3.14.6 自動スクロール
        7. 8.3.14.7 追加機能
      15. 8.3.15 EMI 低減機能
        1. 8.3.15.1 SSC の許容入力範囲
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 モード選択設定 (MODE_SEL[1:0])
      2. 8.4.2 クロック・モード
        1. 8.4.2.1 DSI クロック・モード
        2. 8.4.2.2 ピクセル・クロック・モード
          1. 8.4.2.2.1 DSI 基準クロック・モード
          2. 8.4.2.2.2 外部基準クロック・モード
          3. 8.4.2.2.3 内部基準クロック
          4. 8.4.2.2.4 独立 2:2 モード用外部基準クロック
      3. 8.4.3 デュアル DSI 入力モード
        1. 8.4.3.1 デュアル DSI 動作要件
        2. 8.4.3.2 デュアル DSI 動作の有効化
        3. 8.4.3.3 デュアル DSI 制御およびステータス
      4. 8.4.4 3D 形式のサポート (シングル DSI 入力)
        1. 8.4.4.1 左 / 右 3D 形式のサポート
        2. 8.4.4.2 交互ライン 3D 形式のサポート
        3. 8.4.4.3 交互ピクセル 3D 形式のサポート
      5. 8.4.5 独立 2:2 モード
        1. 8.4.5.1 独立 2:2 モードの設定
        2. 8.4.5.2 独立 2:2 モードに設定するためのサンプル・コード
        3. 8.4.5.3 93
      6. 8.4.6 FPD-Link III の動作モード
        1. 8.4.6.1 シングル・リンク・モード
        2. 8.4.6.2 デュアル・リンク・モード
        3. 8.4.6.3 レプリケート・モード
        4. 8.4.6.4 スプリッタ・モード
          1. 8.4.6.4.1 DSI 対称型分割
            1. 8.4.6.4.1.1 対称型分割 – 左 / 右
            2. 8.4.6.4.1.2 対称型分割 – 交互ピクセル分割
            3. 8.4.6.4.1.3 対称型分割 – 交互ライン分割
            4. 8.4.6.4.1.4 103
          2. 8.4.6.4.2 DSI 非対称型分割
            1. 8.4.6.4.2.1 クロッピングによる非対称型分割
            2. 8.4.6.4.2.2 DSI の VC-ID による非対称型分割
          3. 8.4.6.4.3 スプリッタ動作の設定
    5. 8.5 プログラミング
      1. 8.5.1 シリアル制御バス
      2. 8.5.2 マルチマスタ調停のサポート
      3. 8.5.3 マルチマスタ動作に関する I2C の制約
      4. 8.5.4 新世代の FPD-Link III デバイスのためのデバイス・レジスタへのマルチマスタ・アクセス
      5. 8.5.5 旧世代の FPD-Link III デバイスのデバイス・レジスタへのマルチマスタ・アクセス
      6. 8.5.6 マルチマスタ動作の制御チャネル方向の制約
    6. 8.6 レジスタ・マップ
      1. 8.6.1 メイン・レジスタ
      2. 8.6.2 DSI ポート 0 およびポート 1 間接レジスタ
      3. 8.6.3 アナログ間接レジスタ
      4. 8.6.4 ポート 0 およびポート 1 パターン・ジェネレータ間接レジスタ
  9. アプリケーションと実装
    1. 9.1 アプリケーション情報
    2. 9.2 代表的なアプリケーション
      1. 9.2.1 設計要件
      2. 9.2.2 詳細な設計手順
        1. 9.2.2.1 高速相互接続のガイドライン
      3. 9.2.3 アプリケーション曲線
  10. 10電源に関する推奨事項
    1. 10.1 VDD 電源
    2. 10.2 パワーアップと初期化
  11. 11レイアウト
    1. 11.1 レイアウトのガイドライン
      1. 11.1.1 グランド
      2. 11.1.2 FPD-Link III 信号トレースの配線
      3. 11.1.3 DSI 信号トレースの配線
    2. 11.2 レイアウト例
  12. 12デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 12.1 ドキュメントのサポート
      1. 12.1.1 関連資料
    2. 12.2 サポート・リソース
    3. 12.3 商標
    4. 12.4 静電気放電に関する注意事項
    5. 12.5 用語集
  13. 13メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

BIST の構成と状態

BIST モードは、ピン (BISTEN) または BIST 構成レジスタによってデシリアライザで起動されます。このテストでは、外部ピクセル・クロックと内部発振器クロック (OSC) のどちらかの周波数を選択できます。外部ピクセル・クロックを使わない場合、BISTC ピンまたは BIST 構成レジスタを使用してデシリアライザの内部 OSC 周波数を選択できます。

デシリアライザで BIST が開始されると、BIST イネーブル信号がバック・チャネル経由でシリアライザに送信されます。シリアライザは、テスト・パターンを出力してリンクを高速に駆動します。デシリアライザは、テスト・パターンを検出し、そのエラーを監視します。デシリアライザの PASS 出力ピンは、1 つ以上のエラーを含む各受信フレームにフラグを立てるためにトグルします。シリアライザは、各バック・チャネル・フレームの CRC フィールドによって示されたエラーも追跡します。

BIST ステータスは、デシリアライザの PASS ピンでリアルタイムに監視できます (エラーが検出されるたびに 1/2 ピクセル・クロック周期で Low に切り替わります)。BIST の実行が終了した後、最後のテスト結果は、リセット (新規の BIST テストまたはパワーダウン) されるまで PASS 出力に保持されます。PASS の High は、エラーが検出されなかったことを示します。PASS の Low は、1 つ以上のエラーが検出されたことを示します。テスト期間は、デシリアライザの BISTEN ピンに印加されるパルス幅によって制御されます。BIST の継続期間全体にわたってロックは有効です。

BIST モードのフロー図については、図 8-10 を参照してください。

ステップ 1:シリアライザは FPD-Link III デシリアライザと対をなします。BIST モードは、BISTEN ピンによって、またはデシリアライザのレジスタ 0x24[0] またはシリアライザのレジスタ 0x14[0] によって開始されます。BIST が開始するとすぐに、BIST シーケンスの一部では、シリアライザでローカルにビット 0x04[5] をトグルする (0x04[5] = 1 に設定した後 0x04[5] = 0 に設定する) 必要があります。目的のクロック源は、デシリアライザの BISTC ピンによって、またはデシリアライザのレジスタによって選択されます。

ステップ 2:オール・ゼロ・パターンがバランス化、スクランブル化、ランダム化され、FPD-Link III インターフェイス経由でデシリアライザに送信されます。シリアライザとデシリアライザが BIST モードにあるときに、デシリアライザがロックすると、デシリアライザの PASS ピンが High を出力し、BIST がデータ・ストリームのチェックを開始します。ペイロード (1~35) にエラーが検出された場合、クロック周期の 1/2 の間、PASS ピンが Low に切り替わります。BIST テスト中、PASS 出力を監視およびカウントすることでペイロード誤り率を求めることができます。

ステップ 3:BIST モードを停止するには、デシリアライザの BISTEN を Low に設定します。デシリアライザがデータのチェックを停止します。最終的なテスト結果は PASS ピンに保持されます。テストでエラーが検出されなかった場合、PASS 出力は High を維持します。1 つ以上のエラーが検出された場合、PASS 出力は定常的に Low を出力します。PASS 出力ステートは、新しい BIST を実行するか、デバイスをリセットまたはパワーダウンするまで保持されます。BIST の期間は、BISTEN 信号の期間によってユーザー制御されます。

ステップ 4:デシリアライザの BISTEN ピンを Low にすると、リンクは通常動作に戻ります。図 8-11 に、2 つのケースについて、標準的な BIST テストの波形図を示します。ケース 1 にエラーはなく、ケース 2 には複数のエラーがあります。リンクが堅牢 (差動データ転送など) であるため、ほとんどの場合、エラーを発生させるのは困難です。エラーを故意に発生させるには、ケーブルを大幅に延長し、相互接続メディアに障害を引き起こす等の工夫が必要でしょう。

GUID-6A25FF55-A7D7-412B-801D-B7A6EECC1FFB-low.gif図 8-10 BIST モードのフロー図