JAJSCM0D April 2011 – April 2025 INA200-Q1 , INA201-Q1 , INA202-Q1
PRODUCTION DATA
INA20x-Q1シリーズの出力部にフィルタを設けるのは明白かつ直接的な方法ですが、この位置にフィルタを配置すると、内部バッファの低出力インピーダンスという利点が損なわれてしまいます。それ以外でフィルタリングできる唯一の場所はINA20x-Q1の入力ピンですが、図 9-2に示すように、内部5-kΩ+ 30%の入力インピーダンスにより入力のフィルタリングが複雑になります。ゲインの初期シフトと許容誤差による影響の両方を最小化するため、抵抗値をできるだけ小さくします。式 1に、初期ゲインの影響を示します。

図 9-2 入力フィルタゲイン誤差に対する影響の合計を計算するには、5-kΩ の項を 5 kΩ - 30%(もしくは 3.5 kΩ)または 5 kΩ+ 30%(もしくは 6.5 kΩ)に置き換えます。RFILTの許容誤差を計算式に代入することもできます。入力に 1 対の 100-Ω 1% の抵抗を使用する場合、初期ゲイン誤差は 1.96% になります。 この場合、ワーストケースの許容条件では、常に内部 5-kΩ 抵抗(3.5-kΩ)の減少、および RFILT+ 3% の増加で発生します。
なお、その後、これらの許容誤差に加えて、INA20x-Q1の仕様精度を組み合わせる必要があります。ここでは、抵抗値のばらつきを組み合わせることでワーストケースの精度条件を扱いましたが、精度の変化による影響の合計を求めるには、幾何学的平均(Geometrice-mean)または二乗和平方根(Root-sum-square、二乗和平方根)による計算を利用するのが適切です。