JAJSWE6 April 2025 ADC3664-EP , ADC3664-SEP
PRODUCTION DATA
デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。
複素数デシメーション動作を、図 7-17 に示します。まず、入力信号 (およびその負のイメージ信号) は、左図に示されているように、NCO 周波数によって周波数がシフトされます。次に、0Hz を中心としたデジタル フィルタが適用され、出力データ レートがデシメートされます。この例では、出力データレート FS,OUT = FS/8 と、ナイキストゾーン FS/16 を使用しています。複素ミキシングの過程で、スペクトル (信号およびノイズ) は実部と虚部に分割されるため、振幅は 6dB 低下します。この損失を補償するために、デシメーション フィルタ ブロックには 6dB のデジタル ゲイン オプションが用意されており、SPI 書き込みによって有効にできます。
図 7-17 複雑なデシメーションの説明図実際のデシメーション動作を、図 7-18 の例に示します。周波数シフトは発生せず、複素デジタル フィルタの実数部分のみが実行されます。出力データ レートはデシメーションされます。デシメーション率を 8 に設定すると、出力データレート FS,OUT = FS/8 が得られ、ナイキストゾーン FS/16 が得られます。
実数ミキシングの過程では、スペクトル (信号およびノイズ) の振幅が 3dB 低下します。この損失を補償するために、デシメーション フィルタ ブロックには 3dB のデジタル ゲイン オプションが用意されており、SPI 書き込みによって有効にできます。
図 7-18 実数デシメーションのイラスト