mmWave Studio (MMWAVE-STUDIO) は、TI のミリ波センサの評価を強化するための一連のツールで構成されています。これらの使いやすいツールを使用して、チャープ設計の評価とプロトタイプ製作を行い、すぐに使用できるデモを活用して実験を進めることができます。これらのツールは、TI の Web サイトで直接ホストされており、各種ミリ波センサ評価基板 (EVM) と連携した動作が可能です。また、これらのツールを保存して、オフラインで使用することもできます。
mmWave Studio は、スタンドアロンの Windows® 向け GUI であり、TI の各種ミリ波センサ・モジュールの構成と制御、およびオフライン分析を実施するための A/D コンバータ (ADC) データの収集という機能を実現します。この ADC データ・キャプチャが意図しているのは、無線周波数 (RF) 性能の評価と特性評価、および信号処理アルゴリズムに関する PC 側の開発を実施できるようにすることです。
MMWAVE-STUDIO は、ADC データの基本的な後処理と可視化、および MATLAB® をベースとする後処理の例を複数提示します。開発を開始する際に、これらを出発点として使用することができます。
TI の各種センサ・モジュールに直接接続できる MMWAVE-STUDIO の要件:
- DCA1000EVM は、BOOST と ISK の各センサ・モジュールに接続し、キャプチャの目的で ADC のデータを PC 宛にストリーミング送信
- MMWCAS-DSP-EVM は、MMWCAS-RF-EVM (カスケード) センサ・モジュールに接続するもので、キャプチャの目的で ADC のデータを PC 宛にストリーミング送信する場合に必須
MMWAVE-STUDIO には、DCA1000EVM 向けのスタンドアロン・ユーティリティも付属しています。このユーティリティは、アプリケーション固有のデータをキャプチャするために、MMWAVE-STUDIO GUI から独立した形で使用することができます。MMWAVE-SDK を使用して、この機能のデモを実現しています。
MMWAVE-SENSING-ESTIMATOR-CLOUD
mmWave sensing estimator (ミリ波センシング推定機能) は、GUI ベースのツールであり、システム・レベルの性能に関して、チャープ設計のパラメータのトレードオフを分析する機能を果たします。
- 最大距離、最大速度、距離分解能などのシーンの情報からチャープ・パラメータを直接計算可能
- 範囲外のパラメータに対してリアルタイムのフィードバックを提供
- すでに作成したチャープの保存と復元が可能
MMWAVE-SENSING-ESTIMATOR-CLOUD は、スタンドアロンのオフライン分析ツールであり、どのようなハードウェアも必要としません。格納した RF 構成はエクスポート可能であり、MMWAVE-STUDIO や mmWave demo visualizer (ミリ波デモ・ビジュアライザ:MMWAVE-DEMO-VISUALIZER-CLOUD) との互換性があります。
MMWAVE-VISUALIZER-CLOUD
mmWave demo visualizer (ミリ波デモ・ビジュアライザ) は GUI ベースのツールであり、各種ミリ波センサ・モジュールにフラッシュ書き込みした状態で出荷されている、すぐに利用できるミリ波のデモ・アプリケーションに接続できます。
- ミリ波ソフトウェア開発キット (SDK) のすぐに使用できるデモの出力から、ポイント・クラウドのリアルタイム・プロットを生成可能
- GUI インターフェイスを通じて直接的に総合的な構成が可能
- 距離、距離分解能、速度、速度分解能など、エンドユーザーにとって一般的なシナリオに合わせてチューニングしたプロファイル
MMWAVE-DEMO-VISUALIZER-CLOUD の意図は、ミリ波の基本的な機能と動作を簡単かつ迅速に評価できるようにすることです。