JAJU484A January   2018  – May 2025 ISOM8610

 

  1.   1
  2.   説明
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
    1. 1.1 主なシステム仕様
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 主な使用製品
      1. 2.2.1 ISO121x
      2. 2.2.2 SN74LV165A
      3. 2.2.3 SN74LVC1GU04
      4. 2.2.4 TVS3300
      5. 2.2.5 ISOM8600
    3. 2.3 システム設計理論
      1. 2.3.1 デジタル入力段
      2. 2.3.2 ワイヤ破損検出
        1. 2.3.2.1 ケース 1:ワイヤの損傷がなく、入力状態「1」
        2. 2.3.2.2 ケース 2:ワイヤの損傷がなく、入力状態「0」
        3. 2.3.2.3 ケース 3:破損したワイヤ
      3. 2.3.3 デジタル出力の読み出し
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 必要なハードウェアとソフトウェア
      1. 3.1.1 ハードウェア
      2. 3.1.2 ソフトウェア
    2. 3.2 テストと結果
      1. 3.2.1 テスト設定
      2. 3.2.2 テスト結果
        1. 3.2.2.1 グループチャネル 構成
        2. 3.2.2.2 シングルチャネル構成
      3. 3.2.3 まとめ
  10. 4デザイン ファイル
    1. 4.1 回路図
    2. 4.2 部品表 (BOM)
    3. 4.3 PCB レイアウトに関する推奨事項
      1. 4.3.1 レイアウト プリント
    4. 4.4 Altium プロジェクト
    5. 4.5 ガーバー ファイル
    6. 4.6 アセンブリの図面
  11. 5ソフトウェア ファイル
  12. 6関連資料
    1. 6.1 商標
  13. 7著者について
    1. 7.1 謝辞
  14. 8改訂履歴

ケース 2:ワイヤの損傷がなく、入力状態「0」

ワイヤが無傷で IN が「0」の場合、ブレーク FNGD が「1」である限り、OUT は「0」です。FNGD の破断が「0」(t3) になるとすぐに、ISO121x のフィールドグランドは切断されます。現在、CINはフィールドデバイスの電源電圧まで充電されます。この結果は、フィールドデバイスには電源へのプルアップ抵抗があり、依然として CIN (t4) に接続されているためです。光スイッチの遅延についても考えてみます。

ISO121x にはグランド接続がないため、デバイスの両端に電圧降下はありません。その結果、CINの電圧が、ISO121x のフローティング FGND ピンにも存在することを意味します。したがって、光スイッチを通る電圧降下 (ピン FGND とフィールドグランドが等しい は、フィールドデバイスの電源電圧と等しくなります。

CINがフィールドデバイスの電源電圧 (t5) まで充電されたとき、Break FGND は再度「1」に切り替わる可能性があります。ISO121x が再度フィールドグランドに接続されると、デバイスが動作を開始します。このとき、ISO121x は CINに蓄積されたエネルギーによって電力を供給されます。検出抵抗 RSENSEを流れる電流が十分高く (ISO121xデータシートから取得した Imin = 2.2 mA)、SENSE ピンの電圧が電圧レベルスレッショルドを超えていると、OUTは「1」(t6) に切り替わります。CINの電圧レベルが、HIGH 状態で電圧レベルスレッショルドを下回るとすぐに、OUTは「0」(t7) に戻ります。

IN と CIN の曲線は互いに接続されているため、同一になります。ただし、フィールドデバイスのデジタル出力状態が連続的に「0」であることを示すため、図でも連続的に「0」になっています。

TIDA-01509 損傷のないワイヤと IN = 0V による破損ワイヤ検出図 2-9 損傷のないワイヤと IN = 0V による破損ワイヤ検出