JAJU484A January 2018 – May 2025 ISOM8610
ワイヤが無傷で IN が「0」の場合、ブレーク FNGD が「1」である限り、OUT は「0」です。FNGD の破断が「0」(t3) になるとすぐに、ISO121x のフィールドグランドは切断されます。現在、CINはフィールドデバイスの電源電圧まで充電されます。この結果は、フィールドデバイスには電源へのプルアップ抵抗があり、依然として CIN (t4) に接続されているためです。光スイッチの遅延についても考えてみます。
ISO121x にはグランド接続がないため、デバイスの両端に電圧降下はありません。その結果、CINの電圧が、ISO121x のフローティング FGND ピンにも存在することを意味します。したがって、光スイッチを通る電圧降下 (ピン FGND とフィールドグランドが等しい は、フィールドデバイスの電源電圧と等しくなります。
CINがフィールドデバイスの電源電圧 (t5) まで充電されたとき、Break FGND は再度「1」に切り替わる可能性があります。ISO121x が再度フィールドグランドに接続されると、デバイスが動作を開始します。このとき、ISO121x は CINに蓄積されたエネルギーによって電力を供給されます。検出抵抗 RSENSEを流れる電流が十分高く (ISO121xデータシートから取得した Imin = 2.2 mA)、SENSE ピンの電圧が電圧レベルスレッショルドを超えていると、OUTは「1」(t6) に切り替わります。CINの電圧レベルが、HIGH 状態で電圧レベルスレッショルドを下回るとすぐに、OUTは「0」(t7) に戻ります。
IN と CIN の曲線は互いに接続されているため、同一になります。ただし、フィールドデバイスのデジタル出力状態が連続的に「0」であることを示すため、図でも連続的に「0」になっています。
図 2-9 損傷のないワイヤと IN = 0V による破損ワイヤ検出