EVM GUI では、ADC デジタル インターフェイスのレベルやタイミング構成に直接アクセスすることはできませんが、EVM GUI を使用すると、ADS9224R の事実上すべての機能に対して高度な制御が可能です。使用できる機能には、インターフェイス モード、サンプリング レート、キャプチャするサンプル数があります。

図 6-3 に、GUI の入力パラメータとデフォルト値を示します。これらを使用して、ADS9224R の各種機能を実行できます。これらの設定はグローバルであり、左ペインの上部にある「Pages」 (ページ) セクションにリストされているすべてのページに適用されます。

図 6-3 EVM GUI グローバル入力パラメータ

このペインのホスト構成オプションを使用すると、ADS9224R で使用可能な各種の SPI および multiSPI ホスト インターフェイス オプションから選択できます。ホストは、データ キャプチャ用に選択したモードに関係なく、単一の SDI レーンで標準の SPI プロトコルを使用して ADS9224R と常に通信します。

「Interface Configuration」 (インターフェイス構成) サブメニューのドロップダウン ボックスを使用して、データ キャプチャ プロトコルを選択できます。「SDO Width」 (SDO 幅) ドロップダウン メニューでは、シングル、デュアル、およびクワッド SDO レーンを選択できます。「SDO Mode」 (SDO モード) ドロップダウン メニューでは、標準 SPI モードと multiSPI モードを選択できます。ADS9224REVM-PDK ソフトウェアは、デュアルおよびクワッド SDO レーンを使用する場合は 3MSPS の最大スループット、シングル SDO レーンを使用する場合は 2.61MSPS の最大スループットをサポートします。最大スループットを 3MSPS にするには、デュアルまたはクワッド SDO レーンを選択します。

SPI モードでは、「SDI Mode」 (SDI モード) ドロップダウン メニューを使用して、CPOL と CPHA の 4 つの SPI プロトコルの組み合わせから選択できます。

multiSPI モードでは、「Data Rate」 (データ レート) ドロップダウン メニューで SDR モードまたは DDR モードを選択できます。各モードの詳細な説明については、『ADS9224R データシート』を参照してください。選択したデータ キャプチャ プロトコルが、「Protocol Selected」 (選択したプロトコル) インジケータ ボックスに要約されます。

このペインで「SCLK Frequency」 (SCLK 周波数) と「Sampling Rate」 (サンプリング レート) を選択します。これら 2 つのパラメータに目標値を入力すると、選択したデバイス プロトコルのタイミング制約を考慮して、実現できる最適な値が GUI によって計算されます。

ターゲット SCLK 周波数 (Hz) を指定します。GUI は、PHI PLL 設定を変更することで、可能な限りこの周波数に一致させようとします。ただし、達成可能な周波数は、入力された目標値と異なる場合があります。同様に、Target Sampling Rate (目標サンプリング レート) 引数 (Hz) を変更することで、ADC のサンプリング レートを調整できます。実現可能な ADC サンプリング レートは、印加される SCLK 周波数および選択された デバイス モード によって、目標値と異なる場合があります。次に、最も近い達成可能な一致が表示されます。したがって、このペインを使用すると、対応するテスト シナリオに最適な設定が見つかるまで、ADS9224R で使用可能な各種設定を反復的にテストできます。

「Device Reset」 (デバイス リセット) ボタンは、ADS9224REVM と GUI の両方に対するマスタ リセットとして機能します。ボタンが押されると、ADC は『ADS9224R データシート』に記載されているリセット構成にリセットされます。また、GUI はインターフェイス構成設定とレジスタ マップを更新し、デバイスのリセット状態を反映します。