JAJU938 June 2024 – December 2024 MSPM0G1507
1 つのシャント電流センシング技術により、DC リンク バス電流を測定し、電力 FET のスイッチング状態を把握した上でモーターの 3 相電流を再構築します。1 つのシャント電流センシング技術の詳細については、『単一 DC リンク シャント付き PMSM のセンサレス FOC』アプリケーション ノートを参照してください。
このリファレンス ボード上では、図 2-32 に示すように、2 つのシャントを取り外し、パワー モジュールの U、V、W の接地接続を短絡することにより、1 つのシャント電流センシング技術を実装します。
デフォルトでは、ボードには 3 つのシャント抵抗があります。図 2-33 にシャント抵抗のレイアウトを示します。1 つのシャント抵抗で動作させるには、R83 を残したまま R97 と R104 を取り外し、IW_P、IV_P、IU_P (R83、R97、R104 のピン 2) を一緒に半田付けします。これで、3 相電流はすべて R83 だけに流れます。
図 2-33 シャント抵抗のレイアウトDC リンク電流は単方向信号であるため、図 2-34 に示すように、DC リンク電流の ADC サンプリング範囲を改善するために、DC リンク電流オフセットは最小値または最大値に設定することができます。両方のドーターボードで、リファレンス電圧の抵抗 R79 を 20kΩ から 2.2kΩ/1% に変更し、DC 電流センシング用にオフセットを 0.327V に調整します。
この電流サンプリング回路の伝達関数と、1 つのシャントの場合の計算は、3 つのシャントの場合と同じです。