JAJSMP3 November 2024 LMK5C22212A
ADVANCE INFORMATION
DPLL ドメインには、ホールド オーバーへの移行時の初期出力周波数精度を決定するチューニング ワード履歴モニタ ブロックがあります。ホールド オーバーを行うとき、レファレンス クロック (XO入力) の安定性によって、出力周波数の長期的安定性および精度が決まります。チューニング ワードは、DPLL 動作モードに応じて、次の 3 つのソースのいずれかから更新できます。
履歴モニタが有効になっていて、DPLL がロックされている場合、デバイスは、DPLLx_HIST_TIMER によって設定されたプログラム可能な平均化時間 (TAVG) 中にデジタル ループ フィルタ出力からの履歴を累積することにより、リファレンス入力周波数を平均化します。有効なリファレンス入力が無効になると、最終的なチューニング ワード値が保存され、初期ホールドオーバー周波数の精度が決定されます。一般に、TAVG 時間が長いほど、初期ホールドオーバー周波数はより正確になります。
入力レファレンス クロックに障害が発生して無効になった場合、レファレンス入力検証モニタの 1 つによって障害状態が示される前にチューニング ワードが更新し続けると、履歴データが破損する可能性があります。このシナリオを回避するために、進行中の蓄積は無視され、最近の履歴データも無視されます。使用された実際の履歴が TAVG より大きく、2 × T AVG よりも小さくなるように、最新の収集平均データは破棄されます。
チューニングワード履歴は、デバイスのハードリセットまたはソフトリセット後に最初に消去されます。DPLL が新しいリファレンスにロックした後、履歴モニタは最初の TAVG タイマーが期限切れになるまで待機してから、最初のチューニング ワード値を保存し、履歴の蓄積を開始します。履歴モニタは、リファレンス切り替え中またはホールドオーバー終了中に以前の履歴値をクリアしません。必要に応じて、履歴有効ビット (DPLLx_HIST_EN = 1 → 0 → 1) を切り替えることで、履歴を手動でクリアまたはリセットできます。
チューニング ワード履歴が存在しない場合、フリーランチューニング ワード値 (DPLLx_FREE_RUN) が使用され、初期ホールドオーバー出力周波数精度が決定されます。